14-gameboy

ゲームボーイ発売当時、ROM(Read Only Memory)というつまりSDカードのような記憶媒体はありました。(慣例として記憶領域をROMと呼称するのでこの場合は読み書き可能なものを指します。本当に読み込みのみ書き込み不可なROMにはゲーム本体のデータが入っています。とてもややこしいです)記憶媒体は他にも磁気記憶のフロッピーやHDDはありましたが、大型大電力なのでまぁ普通に考えるとゲームのセーブデータはROMに記憶させたいところです。

ここで問題だったのはROMが当時非常に高価であったという事です。子供用おもちゃであるゲーム機ソフトに一万円以上支払うことは現実的ではないので、苦肉の策としてROMではなくRAM(Random Access Memory)を使うことにしました。

RAMの特性として重要なのは「通電している間のみ記憶状態を維持可能」というところです。つまりゲームボーイからソフトを抜く、もしくはゲームボーイの電池を取り換えるとその瞬間一時的にでも電力は失われ、セーブデータも飛んでしまう事になります。これを維持するためにソフトに組み込まれたのがボタン電池です。セーブデータを維持する為だけならば僅かな電力で良いので数年は持つ計算です。そのうちにゲームはクリアできるし、ボタン電池が寿命を迎える頃には子供は大きくなって次のゲームを遊んでいる筈なので任天堂はこれでGOサインを出しました。

そしてゲームボーイソフトが発売されてから数年後、うちの妹の様に「懐かしいなぁ」なんてゲームボーイを取り出した日に悲劇が起こります。セーブデータが無くなっている。
まぁそんなこともあるかとそのままプレイする方が大半でしょう。そして良いところまで進めて、また後でやろうとセーブ。再起動したらさっきセーブしたデータが無い。そうです。記憶保持の為の電池が切れているからなのです。しかしそんな事は誰も知りません。ソフトは特殊なドライバーでしか中身を空けられませんし、中に電池が入ってるなんて誰も知らないのです。

たしかアドバンス辺りからはROMの価格が下がってROMに切り替わっていったと記憶しています。

こうして「壊れた」として処分されたソフトはいったいどれほどあったでしょうか。中古屋に売られることもあったでしょう。うちの妹は違いました。「壊れたら兄ちゃんに丸投げすれば直って戻ってくる」まんまと修理させられました。

ちなみにボタン電池はスポット溶接されているので、剥がすのも新しい電池を付けなおすのも割と面倒です。特殊ドライバーも半田ごても必要ですし、全国の妹は工学部のお兄ちゃんやお父さんにお願いしましょう。
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